EurekaMoments

ロボットや自動車の自律移動に関する知識や技術、プログラミング、ソフトウェア開発について勉強したことをメモするブログ

海外(中国)移住に向けて日本を出発する前にやらなくてはいけないこと

目的

前回の記事で、自分がどうやって中国での就労ビザを
取得したのかについて書きました。
www.eureka-moments-blog.com

ビザを取れたら次はいよいよ入国となるのですが、
移住先の国へ移動する前に日本でやらなければならない
ことが実は沢山あり、かなりめんどくさいことを知りました。

今回の記事では、そういった移動前に日本でやるべきことに
ついて一通りまとめておこうと思います。

目次

1. 日本の会社で退職手続きをする

日本で働いていた会社の退職に伴い、最終出社日までにやらないと
いけない事務手続きがいろいろあります。それらは会社によって
多少の違いはあると思いますが、ここではそこまで大きく違わない
であろう項目をまとめておきます。

1-1. 上司を通じて退職願を会社に提出する

海外での転職先も決まり、就労ビザも取得できれば、いよいよ移住の
目途が立ったと言って良いと思うので、そのタイミングで退職願を
提出し、そのための事務手続きを開始するようにしましょう。

事務手続きが一通り完了し、会社側に承認されたところで正式に
社内でオープンになるのですが、それにも意外と時間がかかるので、
手続き開始日と最終出社日との間には出来るだけ余裕を持たせておく
ことをおススメします。

1-2. 各種手続き書類を記入する

退職日と最終出社日を指定する書類、退職金の振込先を指定する書類、
誓約書などを記入して、会社の総務部に提出します。自分だけでなく
上司の署名と捺印も必要になるので、めんどいですがさっさと用意
しましょう。

1-3. 会社からの送付物を受け取る

退職日を迎えると、その翌月から主に下記のような書類が送られて
きます。これらは後々の国民年金の加入とか確定申告で必要になる
ので、欠かさず受け取って保管しましょう。

  • 退職証明書
  • 源泉徴収票

1-4. 会社からの支給物を返却する

最終出社日までに、あるいはその後に例えば下記のようなものを
返却しておく必要があります。

  • 社員証
  • 健康保険証
  • パソコン
  • その他支給物や借りていたもの

またこの際、私物のパソコンやUSBメモリなどには会社に関する
社外秘のデータなどが無いようにしないといけません。もしある
場合は全て削除しておきましょう。

1-5. 会社を通じて加入した保険を解約する

例えば借り上げ社宅に住んでいた場合、火災保険や地震保険などに
会社を通じて加入手続きをしていると思います。そういったものも
まだ日本にいる内に、出来れば退職までに解約手続きを済ませて
おきましょう。

2. 海外転出届けを出す

海外駐在や移住のため日本を1年以上の期間離れる場合は、
自分の住民票に登録されてる住所の地域の役所に行き、
住民票を抜く手続きをする必要があります。

こうすることで日本で生活している間の市民税を払う必要が無くなる
のですが、後述する国民年金を受け取る資格が無くなるといった
デメリットもあります。

3. 市民税や社会保険に関する手続きをする

これに関しては、日本国内の企業に転職する場合と海外移住するので
いくらか内容が変わってきます。

3-1. 国民年金

先に述べた海外転出届けを出した時点で、国民年金保険料を払う
必要が無くなるのですが、同時に将来国民年金を受け取ることも
出来なくなります。

この場合、もし将来的に年金を受け取りたいなら自身の手続きで
国民年金保険に再度加入し、保険料を納付し続けることができます。
加入の際は、退職した会社から発行される退職証明書が必要に
なります。

3-2. 厚生年金

厚生年金とは、適用対象となる企業に勤務する70歳未満の会社員と
公務員が保険料を負担する年金であり、将来国民年金に上乗せされる
形で受け取ることができます。

ただし、今回のように海外へ移住する場合は、日本国内の企業に勤務
しなくなるため、保険料を負担することが無くなり、将来受け取る
資格を喪失することになります。

また、国民年金のように任意で再度加入することもできません。

3-3. 住民税

住民税の納付は、企業の給与から引き去りしている人全員が
対象となります。

海外に移住する場合でも、それまで日本いる今年度の住民税の残り分は
納付しないといけません。これが国内での転職であれば、転職先での
給与から引き続き引き去りにできるますが、海外移住はそうでないので、
各自で納付する必要があります。

納付の仕方としては、自分の銀行口座からの引き落としであったり、
代理人を登録して納付してもらうといったものがあり、どちらで
やるかを住民票を抜くときと同時に役所にて手続きすることになります。

3-4. 退職年の年末調整

これは今までは勤務していた企業の方でやってもらっていたところを
自身でやらないといけなくなります。今回のように海外移住する場合は、
日本での年末調整の時期に日本へ帰国して役所で手続きするか、事前に
代理人を立てて手続きするやり方の2つがあります。

退職日の翌月などに会社から送られてくる源泉徴収票が必要になるので、
年末調整の時期まで大切に保管しておきましょう。

4. 諸々の解約手続きをする

今まで日本で生活をする上で契約してきた下記のようなものを忘れずに
解約しておきましょう。

  • マンションやアパートなどの賃貸
  • 電気
  • ガス
  • 水道
  • インターネット
  • 保険
  • NHK

これらの中には、解約用の書類が送られてきて、それを記入して
返送してからじゃないと解約手続きが完了しないものもあるので、
余裕を持って早めにやっておきましょう。

5. 携帯キャリアの料金プランを変更する

海外に移住した後は現地のキャリアを契約して使うことになりますが、
日本国内のサービスを何かしら利用したいときもあります。その際は
日本で使える電話番号を持っておいた方が都合がいいので、これは解約
せずに持っておきましょう。
ただし、それを利用する機会はずっと少ないので、料金プランを見直して
一番安いプランに変更するなどして余計な出費を減らしましょう。

6. 郵便局への転居届を出す

日本国内での引っ越しなら新しい住所を指定すればいいですが、
今回のような海外移住の場合、自分はひとまず実家の住所を指定して
移住後の郵便物は全て実家へ転送されるようにしておきました。
こちらのようにインターネットから手続きができるので便利です。
welcometown.post.japanpost.jp

7. VPNを契約する

自分のように中国へ移住する場合、日本のインターネットサービスの
ほとんどはアクセスできなくなります。それでも日本のSNSなどを
通じて友達や家族と連絡を取り合ったり、情報収集や発信をしたい
場合もあります。そこで、中国のインターネット規制をかいくぐって
日本のインターネットサーバーにアクセスできるようにするための
VPNを契約しておきます。

VPNにもいろいろな種類がありますが、最近最も安定してつながると
評判がいいのは、こちらのUCSSというVPNです。
thebest-vpn.net

この記事を書いている頃には自分は既に中国にいてこのVPNを
使っていますが、特になんの問題もなく使えています。

8. 現地で使えるSIMカードを購入する

自分のような外国人が現地の携帯キャリアや自宅インターネットを契約する際、
中国では結構手続きが面倒で時間がかかります。そのため、現地で携帯やネット
が使えるようになるまでのつなぎとして期間限定のSIMカードを予め購入して
おくと便利です。

現地に着いてから購入することもできますが、自分のおススメはこちらのSIMカード
であり、事前にAmazonで購入しておきました。中国で使えるのは勿論ですが、
日本のインターネットにもつながるのがいいところです。

9. 引っ越し準備をする

日本の住居を退去して旅立つための準備を早めに始めておきましょう。
ここで一番時間がかかるのは、持っていくものと捨てるものの断捨離です。
特に粗大ごみを捨てるには事前に自治体への予約をしないといけませんが、
2週間後とかそれ以上待たされるので、早めにやることをおススメします。

荷造りの際も忘れ物をしないように気を付けましょう。
中国の場合は、現地へ入国した後にもいろいろやらないといけない手続きが
あり、そのために必要な書類を持って行かないといけないので、それらを
忘れないように気を付けましょう。

10. 出発日の48時間以内にPCR検査あるいは抗原検査を受ける

この時点で既に行先の国へのフライトチケットは手配済みかと思いますが、
その日時から逆算して48時間以内にPCR検査を医療機関などで受けるか、
自分で抗原検査キットを買ってコロナ陰性であるかを確認しておく
必要があります。

まだコロナ禍だったころはPCR検査しか認められていなかったのですが、
2023年になってからは自身での抗原検査も認められるようになったので、
このあたりの規制もだいぶ緩和されてきたように思います。

11. 健康申告コードを取得する

上記の検査で陰性であることが確認できたら、今度はそれを下記のサイトに
従って陰性証明の事前申告をする必要があります。
jp.china-embassy.gov.cn

これに申告をすると健康申告コードというQRコードが発行されます。
中国に到着して税関を通る際は、このコードを読み取らせないと
通過できないゲートがあるので、忘れないようにしましょう。

入国後にやること

ここまで紹介したことを一通りクリアすれば晴れて移動の準備が
整ったと言えるのですが、入国後にもやらないといけない手続きが
いろいろあります。

これについてはまた次回の記事でまとめようと思います。