EurekaMoments

ロボットや自動車の自律移動に関する知識や技術、プログラミング、ソフトウェア開発について勉強したことをメモするブログ

海外の企業に転職する際のオファー交渉と受諾のポイント

目的

前回の記事で、自分が転職活動時の面接やテストを受ける際に、
どのような対策をして本番に臨んでいたかをまとめました。
www.eureka-moments-blog.com 書類選考から最終面接までの全ての選考をめでたくクリアできた
場合、ついに会社から採用オファーを貰える訳ですが、今度は
その内容について交渉するというイベントが発生します。

交渉のタイミングで内容をしっかり確認して、お互いに合意できた
上でオファーを受諾しないと、入社後に「話が違った」なんて事に
なりかねません。

そうならないために、自分が今回のオファー交渉を通じて重要だと
感じたポイントについて、今回はまとめようと思います。

目次

今の年収とその内訳を整理しておく

わざわざ海外に出て転職するのだから、当然今の仕事よりも
高いお給料を貰いたいものです。まずは、基準となる今の
お給料における、下記の点について確認しておきましょう。

  • 年収の総額と手取り
  • 月収の総額と手取り
  • ボーナスの総額と手取り
  • 住宅や交通費などの手当
  • 毎月の残業代

これらの中で大事なのは4つ目の、住宅や交通費などの手当です。
こういった手当は本来、年収の額には含まれませんが、会社に
よってはこういった手当が一切出ないこともあるので、その際は
手当分だけ年収金額を上げてもらえないか交渉した方がいいです。

そのため、自分の今の年収金額を計算する際は、普段会社から
貰っている各種手当の分も含めた上で計算しておく方がいいです。

そして、その計算した金額を基準に、それよりも高い年収に
ならないかを交渉するようにしましょう。

残業代が出るかを確認する

会社によっては残業代を出してもらえない場合もあります。
その際は、今の仕事で毎月どれくらいの残業代が出ているかを
確認しておき、その分を上乗せした金額を交渉すべきです。

ボーナスが出るかを確認する

日本の会社だと毎年年2回のボーナスが出るのが基本だと思いますが、
海外の会社だとボーナスの有無はその年の業績による場合が多いです。

自分が担当したプロジェクトが会社の利益につながる成果を出せた場合
のみ出ると言われるのですが、それはつまり成果が出せなければボーナス
無しとなるかもしれないということでもあります。

また、ボーナスが出るタイミングも国や会社によっても異なる場合がありますし、
ボーナスが出るのは入社してから~年目まで、という制約がある場合もあります。

ボーナスが出るか否かは自分のモチベーションに大きく影響するので、
オファーを貰った段階でしっかり確認し、入社してから「話が違う」
なんてことにならないようにしましょう。

契約年数を確認する

中国の会社での雇用形態は年俸制です。
大抵の会社は3年契約だと思いますが、中には1年という会社もあります。
年俸制の場合、年収が12か月に分割された上で毎月支払われます。

このあたりは日本の会社と大きく異なるところだと思うので、
忘れずに確認しておきましょう。

移動手当が出るか確認する

英語ではSettling-In Allowanceといい、入社に伴って遠方からの引っ越しなどが
必要な場合に、その際の移動や生活基盤を整えるための手当が支給される場合が
あります。

まずはこの手当が出るかを確認する、出なければその分だけ年収の金額を
上げてもらえないか交渉するようにしましょう。

社会保険料でどれだけ引かれるか確認する

中国の社会保険には、通称「五険一金」という下記の6種類があります。

  • 養老保険: 定年退職後の年金の支給
  • 医療保険: 一般的な医療費の負担
  • 労災保険: 労災に関わる医療費の負担、補償金等の支給
  • 出産保険: 出産に関わる医療費の負担、産休手当等の支給
  • 失業保険: 失業期間中における生活費及び医療費等の支給
  • 住宅積立金: 新築住宅や中古住宅の購入、リフォーム費用の支給

これらの保険料を、本人と会社でそれぞれ決められた割合だけ負担する
ことになっており(本人負担~%, 会社負担~%など)、本人負担の分は
当然給与から差し引かれます。

負担の割合は地域によって異なるので、オファーをくれたその会社の
場合はどうなっているのかを確認しましょう。

そして、オファーで提示された年収の金額は、上記の負担分も込みの
金額なのかも合わせて確認しましょう。

入国時の交通費を支給してくれるか確認する

海外の会社に入社するので、当然飛行機を利用して移動することになります。
また、空港へ移動する際の公共交通機関の利用もあると思います。

その際の、航空券代やバス、電車などの料金を支給してもらえるように
交渉しておきましょう。コロナが流行してからは、航空券代がかなり高騰
しているため、それを会社側に負担してもらえるのは大きいです。

また、入国時にもしコロナに感染してしまった場合は、隔離先のホテルに
自費で宿泊しないといけなくなります。そうなった場合の宿泊代も支給
してもらえないか交渉しておくと良いでしょう。

合意した内容をオファーレターに記載してもらう

ここまで紹介した確認ポイントについて、交渉の結果合意した内容を
一通りオファーレターに記載してもらうようにしましょう。

大抵の事は既に記載されていることが多いですが、中には記載されていない
ものがあったりするので、もし入社後に「話と違う」と感じる部分があった
場合は、オファーレターを見せることで後で確認できるようにしておくと
良いでしょう。

オファー受諾の期限を確認する

いただいたオファーを受諾するかどうかの返事を、いつまでにしないと
いけないか事前に確認しておきましょう。

ここまで紹介したポイントを1つずつ確認したり、交渉したりするのには
結構時間がかかります。また、もし他の会社の選考も受けている場合は、
その結果を待つために期限を延ばしてもらう必要が出てきます。

返事をしないまま期限を過ぎてしまうと、せっかくのオファーが
取り消されてしまうので気を付けましょう。

オファーを受諾した後のステップ

全ての条件に合意できたら、最後にオファーレターにサインすることで
契約成立となり、そのあとはいよいよ、中国入国に向けてのビザ申請を
することになります。

このビザ申請もいろいろやることがあり面倒なので、それらの詳細を
次回の記事ではまとめたいと思います。